3月、いよいよ春の到来ですね!
それとともに花粉症の季節でもあります。近年、花粉症の患者数は増加の一途をたどり、日本人の約42%が花粉症を発症しているとされ、特に若年層での増加が顕著です。
<花粉症のメカニズム>
花粉症はよく知られているように「アレルギー症状の一つ」です。1950年代以前、花粉症はありませんでした。元々備わっていた免疫力が強かったうえに、アレルギー反応を起こすことは稀な野菜や魚介類を中心に摂取していました。
1970年代になると、「疲労やストレス」 「過度な衛生管理」 「自律神経を乱す睡眠不足や不規則な生活」 「食の欧米化」 などにより免疫力の低下を招きます。
高たんぱく・高脂質の欧米型の食生活はアレルギーを引き起こしやすいとされており、実際、花粉症だけでなくアトピー性皮膚炎などの他のアレルギーも増加しています。
そもそも免疫細胞とは、体内に侵入した異物を攻撃して排除する役割を担う細胞のこと。免疫細胞の70%は腸に存在していて、全身の免疫機能に大きな影響を与えています。
腸内には腸内細菌(腸内フローラ)が数百兆個存在し、これらが免疫系のバランスを調節する役割を果たしていて、腸内環境が乱れるとアレルギー反応が起こり花粉症が悪化します。
<腸内環境が乱れる原因>
腸内環境が乱れる最大のキッカケとなるのが「食事」です。
白砂糖が多く使われたお菓子、ファストフード類、多くの添加物が使用されている加工食品、大量に摂取した動物性タンパク質、揚げ物、小麦グルテンなど、偏った栄養の食事を続けていると腸のバリア機能が破綻し有害物質が腸から全身に溢れ出るリーキーガット症候群(腸漏れ)になることも。これによりアレルギー疾患や花粉症を発症しやすくなります。
◇ 対策 ◇
花粉症を根本的に改善していきたいのであれば、腸の機能を回復させ腸内環境を整えることが何より大切です。
◎ 控えるべき食品
●小麦製品
小麦に多く含まれるタンパク質「グルテン」。グルテンはもともと人間にとって消化することが困難なたんぱく質です。そのため、消化器官に大きな負担をかけてしまいます。
毎日パンや麺類を食べている方は週2,3日に減らしてみては。体調の変化が感じられるはずです。
●白砂糖
精製糖質を摂りすぎると、腸内環境が悪化し免疫細胞の働きが悪くなります。また、体を冷やす
ため、免疫機能が低下しアレルギー反応が起きやすくなります。
●ジャンクフード
スナック菓子やファストフード、揚げ物などに多く含まれるトランス脂肪酸、脂質、動物性タンパク質は花粉症の症状を悪化させる可能性があります。 そのため、まったく摂らないようにするのではなく、生活環境に合わせて少しずつ減らしていくと良いでしょう。
◎ 積極的に摂取したいもの
●発酵食品・乳酸菌
腸内の善玉菌を増やすことで、花粉症の過敏な反応を和らげます。腸内環境を整えることで免疫力が高まり、アレルギー症状を緩和してくれます。
●ビタミンD
免疫の過剰反応を抑えて正常化するサポートをしたり、腸内フローラの多様性を支え腸内環境をよくしてくれる。また、粘膜の強化にも役立ちます。
20分程度日光浴することでビタミンDが体内で生成されます。また天日干しのしいたけやきくらげ、鮭、いわし、ぶりなどの魚類、卵黄などに多く含まれています。
●食物繊維
海藻類やイモ類に多く含まれる水溶性食物繊維は腸内の善玉菌のエサになり腸内環境を整えます。
一方、ゴボウや大豆などの不溶性食物繊維は便のかさを増やし、腸のぜん動運動を促します。
そして、上記と同じくらい大事なのが「自律神経を整える」こと。腸から脳へ、脳から腸へ 情報を繋いでいるのは自律神経です。ストレスや体が凝り固まることで自律神経が乱れ、腸の機能が低下してしまいます。
体と心を解放してリラックスできる状態をつくること。これがとても大切です。是非、お役立てください。